鼻のシリコン、もうやめましょう![鼻プロテーゼ抜去、鼻の修正手術、拘縮鼻手術]
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01. 美容面の問題
i) 鼻先が高すぎて尖っている
ii) 眉間が高すぎて一直線の鼻になる(ワシ鼻にシリコンプロテーゼを入れた場合)、
iii) シリコンの輪郭が浮き出る(時間の経過に比例)
02. 内部(物理的・組織学的)の問題
(A) 物理的な副作用 ▶ 構造的な変化 : 鼻や眉間などのつっぱり、こわばり、頭痛、皮膚が薄くなる、
突出、シリコンの曲がり、鼻尖軟骨が押されて鼻の中に鼻柱が突出、
(B) 組織学的な副作用 :拘縮(アップノーズ、鼻先のさまざまな変形、シリコンの輪郭がはっきりする)、
皮膚の色の変化(赤み)、炎症
シリコンプロテーゼのさまざまな問題点
ワシ鼻の手術を受けた患者様の中で、シリコンを使用したケースをよく目にします。
これは、どのような理由であれ、明らかに誤った結果を招かざるを得ません。
シリコンは基本的に鼻背の高さを出す目的で使用するプロテーゼであり、
膨らんだ鼻背を整えてまっすぐにするワシ鼻の手術に、シリコンを使用すべき理由はありません。
ワシ鼻の手術にシリコンを使用した症例を見ると、
膨らんだハンプをまっすぐにできなかったため、それを覆うためにシリコンを使用したものです。
このようにハンプのある患者様にシリコンをかぶせると、鼻背の高さが高くなるため、
鼻先をさらに高くしなければならず、鼻先の皮膚に過度な緊張がかかって鼻先の皮膚が薄くなり、
硬くなり、皮膚のつっぱりによって不快感を覚えるようになります。
それだけでなく、鼻背と鼻先が高くなりすぎて、全体的に不自然な形になります。
したがって、ワシ鼻や斜鼻の手術は、必ず自家組織だけで行わなければなりません。
シリコンでワシ鼻の手術をする? No !!
ワシ鼻にシリコンプロテーゼを入れると鼻背が高くなりすぎ、それに合わせて
鼻先も高く立てなければならないため、鼻先が過度に高く尖り、不自然になります。
また、鼻先の皮膚の緊張が高まると、鼻と口がつっぱってこわばり、不快に感じます。
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PH
31歳男性。数年前に他院でワシ鼻の手術を受けた際、鼻背にシリコン、
鼻先には鼻中隔延長術と耳介軟骨のキャップ移植を受けました。
CC
手術直後から鼻先が高すぎ、つっぱり、尖っていて不自然なため、
元の姿に戻すことを希望されました。
P/E
膨らんだ鼻背の高さにつなげるためには鼻先をかなり高くする必要がありますが、
シリコンまで入れたことで、鼻先を二倍ほど高くしなければならなくなりました。
そのため、鼻中隔延長移植だけでなく、鼻先にさらに耳介軟骨を乗せた状態でした。
鼻背にシリコンが触れ、鼻先は鼻中隔延長移植によって固定されており、硬くなっています。
鼻先が尖りすぎています。
OP
シリコン、鼻中隔延長移植、鼻先のキャップ移植などをすべて除去し、
鼻尖軟骨は複合再配置を行いました。
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左の写真は皮膚を剥離した状態で、シリコンが左側に偏っており、
鼻先には耳介軟骨が載せられており、鼻先を大きく高くするためだったと思われます。
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鼻の長さと高さを出すための鼻中隔延長移植が、鼻先に当てられた状態です。
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鼻中隔延長移植によって右側に偏っていた鼻先が、
除去と再配置を行った後、中央にしっかり落ち着きました。
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長く尖って高く、誇張されていた鼻先の形が自然になりました。
患者様は、鼻先のつっぱり感がなくなって楽になったと喜ばれていました。
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除去手術後、楽で自然な姿に戻ったことが確認できます。
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20代の男性で、やはり症例1と同じく他院でワシ鼻の手術を受けた際に、
鼻背にシリコン、鼻先に鼻中隔延長移植を行った状態でした。
ハンプに加えてシリコンによって鼻背が高くなるため、
鼻先をさらに高く立てなければならないため、鼻先が尖り、緊張が強くなります。
このようにワシ鼻の手術でシリコンを入れると、鼻が大きくなりすぎ、鼻先のつっぱり感が強くなるため、
良くない結果にならざるを得ません。
斜鼻・ワシ鼻は必ず自家軟骨だけで手術を!
ワシ鼻の約70%は、鼻背が曲がった形をしています。
これは、鼻の成長点が鼻骨と中間の軟骨が接する部分に位置しており、
思春期に成長板で過度な成長が起こり、ハンプとともに
鼻がどちらか一方に曲がってしまうためです。
したがって、鼻骨と鼻背の軟骨が接する鼻の中間地点にハンプが生じます。
したがって、突出して曲がった鼻の骨格を整えてまっすぐにする必要がありますが、
そのためにシリコン、メッシュ、メドポアなどの人工物を使用してはならず、その必要もありません。
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PH
35歳女性、No surgical history
PE
(A) 鼻の軸が折れ曲がっています。(眉間から下りる鼻背のラインが患者様の左側へ
斜めに進み、鼻先で再び中央に向かって折れる様子)
(B) 鼻背が盛り上がったハンプが見られ、鼻先もやや下がっています。
(C) 鼻柱と、黄色の線で示した鼻中隔が互いにずれていることがわかります。
すなわち、鼻中隔が患者様の左側に曲がっています。
OP
ハンプの部分を削るだけでは、ハンプは決して修正されません。
その理由は、ある一点だけを削っても鼻背のラインはまっすぐにならず、依然として盛り上がったハンプが
残るためです。したがってハンプを長く切除する必要があり、ハンプがもっとも突出した地点を
基準にすると、少なくとも3mm以上削らなければなりません。
このように削った後は、開いた天井(オープンルーフ)を作り直すスプレッダーグラフトを必ず行う必要があります。
スプレッダーグラフトは天井を作るだけでなく、曲がった鼻中隔をまっすぐに伸ばす役割も果たします。
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左の写真は鼻中隔矯正術を終えた写真で、
左側に折れ曲がっていた鼻中隔を真ん中に、そしてまっすぐに整えた様子です。
右の写真は、鼻中隔切除術で得られた鼻中隔軟骨の小片です。
この軟骨片を用いて、鼻中隔に添え当てるスプレッダーグラフトを行い、
曲がった鼻中隔をまっすぐにしながら補強します。
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折れ曲がって乱れていた鼻背のラインが、手術後はまっすぐになりました。
下に垂れていた鼻先が、すっと立ち上がり、上に上がった様子です。
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丸かった鼻先が、すっきりと高くなった様子です。
傾いていた鼻柱もまっすぐに立ちました。
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手術前は 鼻筋が左側に傾き、鼻先は再び反対側に折れ曲がっていましたが、
手術後、鼻筋が鼻先までまっすぐに通っています。
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鼻背が膨らみ鼻先が下がった典型的なワシ鼻が、手術後はまっすぐですっきりとした鼻になりました。
それでいて、鼻が低くなることも、大きくなりすぎることもありませんでした。
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このように鼻背にプロテーゼを入れず、ハンプは最小限だけ削りながら鼻先を上に持ち上げると、
鼻が低くなることなく、鼻背のラインがなめらかになり、鼻先はすっと高くなります。
![鼻のシリコン、もうやめましょう![鼻プロテーゼ抜去、鼻の修正手術、拘縮鼻手術] - 写真 17](/webnote/upload/_quick/2024/10/11/51d6aa094432f83_17286332793021787344.webp)
鼻背のラインに凹凸があるだけでなく、鼻背の幅にも不規則な凹凸がありましたが、
手術後はまっすぐな鼻背のラインになりました。
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鼻背はまっすぐに、鼻先はすっと高くなりながらも、鼻が高すぎも小さすぎもしない、バランスの取れた姿です。
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シリコン拘縮の組織学的な変化
シリコンプロテーゼが拘縮を引き起こすことはよく知られています。
拘縮は鼻整形後に現れる副作用のなかでもっとも多いものの一つであり、
拘縮による鼻の変形も非常に多様です。
今回は、拘縮がどのような機序で皮膚と組織が縮む変形を引き起こすのか、
組織学的な変化について確認し、拘縮による変形のなかでもよく見られる形の一つである、
つままれたような鼻先の症例を見ていきましょう。
シリコン拘縮は、専門用語では「被膜拘縮」といいます。
つまり、シリコンが拘縮の原因ではありますが、拘縮を組織学的に分析すると、
被膜ができ、これが拘縮を引き起こすという意味です。
被膜拘縮 : 生物学的・組織学的分析
< 被膜拘縮 : さまざまな要因 >
Imunological mechanisms play a major role in the development of CC.
Infections are the leading cause of morbidity after breast augmentation,
as proposed by Pittet et al. Here, the degree of CC seems to be associated with a prolonged or
accelerated inflammatory process.
This inflammatory process might be exaggerated by local factors such as hematoma or infection,
or even by an invasion from remote-to-implant, which further increases the degree of
inflammation, finally leading to fibrosis.
The development of a septic biofilm at the time of implantation or within the first minutes to
hours, and the subclinical infection of the foreign material, especially with Stapyhlococcus
epidermidis and Propionibacterium acnes, is described by many authors as having a strong
effect on the formation of CC.
There is also a positive linear correlation between the severity of the contracture and
the local inflammatory reaction.
Injury to the capsule and surrounding tissue causes fibrosis, resulting in CC.
(repeated operation, trauma)
シリコン拘縮によるつままれたような鼻先の矯正
シリコンプロテーゼは鼻の中で被膜形成と慢性炎症を引き起こし、
その程度と期間によって、拘縮(縮んでいく変形)を招くリスクが高くなります。
拘縮による鼻の変形は
i) 鼻先が上を向く
iii) 鼻先がつままれたようになる
iv) 鼻先がねじれる
などがあります。
このうち、鼻先がつままれたようになり、ねじれる変形は修正が難しく、豊富な経験と熟練した技術が必要です。
今回は、鼻先がつままれたようになり、ねじれた変形の修正について見ていきます。
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PH
40歳女性、15年前にrasp. + L字型シリコン。鼻背に内出血が頻繁に、持続的に発生。▶ 徐々につままれたように変形。
鼻整形では、鼻先を高くしながら寄せることがよくあります。
そのため、丸くずんぐりしていた鼻尖軟骨が中央に寄せられると、鼻尖軟骨が高く尖り、
両側に溝ができたような形が現れますが、これをPinchingといいます。
まるで洗濯ばさみで鼻先をつまんだような形という意味です。
このように鼻尖軟骨が中央に寄せられると、鼻孔の縁(鼻翼縁、alar rim)が上に引き上げられ、
鼻孔が三角形に見えることをNotching、またはAlar rim retractionといいます。
ただし、このようなPinchingとNotchingは手術直後に生じることもありますが、
時間の経過とともに、ご自身でも気づかないうちに徐々に現れることのほうが多くあります。
このようにPinchingと Notchingが徐々に進行するのは、シリコン拘縮がその原因です。
このようにシリコン拘縮では、鼻先が上を向くだけでなく、
鼻先が縮むことでPinchingとNotchingを伴うことが多くあります。
これを解決するもっとも強力な方法は、鼻先の外側脚ストラット移植(Lateral Crural Strut Graft, LCSG)です。
この外側脚ストラット移植には、自家軟骨(鼻中隔、耳介、肋軟骨)を用います。
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PinchingとNotchingの変形は、図のように鼻尖軟骨が中央に寄り、持ち上がることで現れます。
したがって、逆に、寄ってしまった鼻先を自然にするには、
右の図のように鼻尖軟骨を両側に広げるのが一般的です。
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A : シリコン、被膜、瘢痕組織などをすべて除去した状態。鼻尖軟骨が拘縮によって持ち上がり、中央に寄っていました。
B : 除去したシリコンと被膜です。
C : 耳介軟骨を用いて外側脚ストラット移植を行った状態。
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OP
シリコンと被膜を除去して拘縮を解消した後、つままれて寄っていた鼻尖軟骨を解放し、
耳介軟骨で外側脚ストラット移植を行いました。鼻背には同種真皮で高さを補いました。
結果
鼻先のつままれたような形が手術後に解消されてなだらかになり(Pinchingが修正されました)、
「^」の形に上がっていた鼻翼縁(鼻孔の縁)が、なだらかに下がりました。
(Notchingが矯正されました)
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尖っていた鼻先が丸みのあるなだらかな曲線に変わり、
鼻翼縁に縦にへこんだような線がありましたが、伸びてなめらかになりました。
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拘縮により、(1) 尖った鼻先、(2) 深くへこんだ線、
(3) 急に折れたような鼻翼縁(鼻翼の縁)などがありました。
シリコンと被膜を除去した後、耳介軟骨を用いて
外側脚ストラット移植を行ったところ、(1)、(2)、(3)の三つの問題がすべて解決されました。
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拘縮によって鼻先が上を向き、つままれたようになっていた形が、デローテーション移植(Derotation graft)と
外側脚ストラット移植(LCSG)によって、長く自然な姿になりました。
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上を向いていた鼻先が下がり、長さが十分に伸びました。
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PH
18年前 シリコン(クローズ法) -> 拘縮
9年前 シリコン入れ替え。耳介軟骨で鼻尖形成(オープン法) -> 鼻孔の左右差。鼻柱が曲がりました。
6か月後 シリコン入れ替え。耳介軟骨を再び採取(オープン法)。
CC
シリコンが厚く、目立ちます。鼻先の皮膚の感覚に違和感があります。
P/E
典型的な拘縮の様子です。シリコンの輪郭が浮き出ており、鼻先が尖ってPinchingがあります。
OP
L字型シリコンを抜去し、被膜、炎症組織、コルメラストラットを除去して、
つままれた左の鼻翼軟骨を広げて再配置しました(lateral crural reposition)。鼻柱の軟骨を縫合しました。
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鼻の中に鼻柱の突出が見られ、患者様の左側の鼻尖軟骨がつままれているために鼻先が左側に傾いていました。
手術後、折れ曲がっていた鼻先の外側脚が完全に伸び、鼻先の形が自然になりました。
![鼻のシリコン、もうやめましょう![鼻プロテーゼ抜去、鼻の修正手術、拘縮鼻手術] - 写真 30](/webnote/upload/_quick/2024/10/11/51d6aa094432f83_17286338172932258954.webp)
手術前は鼻背のシリコンの境界がはっきりと浮き出ており、
鼻先にPinchingとNotchingがあり、左側に曲がっていました。
手術後は鼻背が自然になり、鼻先の変形がなくなって、鼻先が中央にしっかり位置しています。
このように、拘縮に伴う鼻尖軟骨の変形によって
PinchingやNotchingが現れると、鼻先の軸が曲がったり、ねじれたりすることが多くあります。
外側脚ストラット移植または外側脚の再配置(Lateral crural reposition)は、もっとも強力な解決方法です。
![鼻のシリコン、もうやめましょう![鼻プロテーゼ抜去、鼻の修正手術、拘縮鼻手術] - 写真 31](/webnote/upload/_quick/2024/10/11/51d6aa094432f83_17286338335168997955.webp)
尖っていた鼻先が、やわらかく自然になりました。
![鼻のシリコン、もうやめましょう![鼻プロテーゼ抜去、鼻の修正手術、拘縮鼻手術] - 写真 32](/webnote/upload/_quick/2024/10/11/51d6aa094432f83_17286338521295748288.webp)
手術後1週間ですが、腫れはほとんどなく自然です。
手術前は鼻柱の後退が見られましたが、手術後は鼻柱がやわらかな曲線を描いて前に出ました。