斜鼻・ワシ鼻の修正と、ワシ鼻手術のシリコン抜去

ワシ鼻の手術を受けた患者様の中で、シリコンを使用したケースをよく目にします。
これは、どのような理由であれ、明らかに誤った結果を招かざるを得ません。
シリコンは基本的に鼻背の高さを出す目的で使用するプロテーゼであり、
膨らんだ鼻背を整えてまっすぐにするワシ鼻の手術に、シリコンを使用すべき理由はありません。
ワシ鼻の手術にシリコンを使用した症例を見ると、
膨らんだハンプをまっすぐにできなかったため、それを覆うためにシリコンを使用したものです。
このようにハンプのある患者様にシリコンをかぶせると、鼻背の高さが高くなるため、
鼻先をさらに高くしなければならず、鼻先の皮膚に過度な緊張がかかって鼻先の皮膚が薄くなり、
硬くなり、皮膚のつっぱりによって不快感を覚えるようになります。
それだけでなく、鼻背と鼻先が高くなりすぎて、全体的に不自然な形になります。
したがって、ワシ鼻・斜鼻の手術は、必ず自家組織のみで行わなければなりません。
シリコンでワシ鼻の手術をする? No!
ワシ鼻にシリコンプロテーゼを入れると、鼻背が高くなりすぎ、それに合わせて鼻先も
高く立てなければならないため、鼻先が過度に高く尖って不自然になります。
また、鼻先の皮膚の緊張が高まると、鼻と口がつっぱってこわばり、不快に感じます。

PH
31歳男性。数年前に他院でワシ鼻の手術を受けた際、鼻背にシリコン、
鼻先には鼻中隔延長術と耳介軟骨のキャップ移植を受けました。
CC
手術直後から鼻先が高すぎ、つっぱり、尖っていて不自然なため、
元の姿に戻すことを希望されました。
P/E
膨らんだ鼻背の高さにつなげるためには鼻先をかなり高くする必要がありますが、
シリコンまで入れたことで、鼻先を二倍ほど高くしなければならなくなりました。
そのため、鼻中隔延長移植だけでなく、鼻先にさらに耳介軟骨を乗せた状態でした。
鼻背にシリコンが触れ、鼻先は鼻中隔延長移植によって固定されており、硬くなっています。
鼻先が尖りすぎています。
OP
シリコン、鼻中隔延長移植、鼻先のキャップ移植などをすべて除去し、
鼻尖軟骨は複合再配置を行いました。

左の写真は皮膚を剥離した状態で、シリコンが左側に偏っており、
鼻先には耳介軟骨が乗せられ、鼻先の高さをかなり高くしてある状態でした。

鼻の長さと高さを出すための鼻中隔延長移植が、鼻先に当てられている状態です。


鼻中隔延長移植によって右側に偏っていた鼻先が、
除去と再配置を行った後、中央にしっかり落ち着きました。


長く尖って高く、誇張されていた鼻先の形が自然になりました。
患者様は、鼻先のつっぱり感がなくなって楽になったと喜ばれていました。

除去手術後、楽で自然な姿に戻りました。

20代男性。こちらも他院でワシ鼻の手術の際に、鼻背にシリコン、鼻先に鼻中隔延長術を受けた状態でした。
ハンプに加えてシリコンによって鼻背が高くなるため、
鼻先をさらに高く立てなければならず、鼻先が尖ってつっぱり感が強い状態でした。
このようにワシ鼻の手術でシリコンを入れると、鼻が大きくなりすぎ、鼻先のつっぱり感が強くなるため、
良くない結果にならざるを得ません。
斜鼻・ワシ鼻は、必ず自家軟骨のみで手術すべきです。
ワシ鼻の約70%は、鼻背が曲がった形をしています。
これは、鼻の成長点が鼻骨と中間の軟骨が接する部分に位置しており、
思春期にこの成長点で過度な成長が起こることで、ハンプとともに
鼻がどちらか一方に曲がってしまうためです。
このとき、鼻骨と鼻背軟骨が接する鼻の中間地点にハンプが生じます。
したがって、突出して曲がった鼻の骨格を整えてまっすぐにする必要がありますが、
そのためにシリコン、メッシュ、メドポアなどの人工物を使用してはならず、その必要もありません。

正面の写真では鼻の軸が折れ曲がっているのが分かり、
眉間から下りる鼻背のラインが患者様の左側へ斜めに向かい、
鼻先で再び中央側に折れ曲がっています。側面の写真では、鼻背が膨らんだ
ハンプが見られ、鼻先もやや下がっています。下から見た写真では、鼻柱と
黄色い線で示した鼻中隔が互いにずれているのが分かります。
つまり、鼻中隔が患者様の左側に曲がっている状態です。
ハンプの部分を削るだけでは、ハンプは決して修正されません。
その理由は、ある一点だけを削っても鼻背のラインはまっすぐにならず、膨らんだハンプが依然として残るためです。
したがって、ハンプは長く切除する必要があり、ハンプがもっとも突出した地点を基準にすると、
少なくとも3mm以上は削らなければなりません。
このように削った後は、開いた天井(オープンルーフ)を作り直すスプレッダーグラフトを必ず行わなければなりません。
このスプレッダーグラフトは、天井を作る役割だけでなく、曲がった鼻中隔をまっすぐにする役割も果たします。

左の写真は鼻中隔矯正術を終えた写真で、
左側に折れ曲がっていた鼻中隔を真ん中に、そしてまっすぐに整えた様子です。
右の写真は、鼻中隔切除術で得られた鼻中隔軟骨の小片です。
この軟骨片を用いて、鼻中隔に添え当てるスプレッダーグラフトを行い、
曲がった鼻中隔をまっすぐにしながら補強します。

折れ曲がって乱れていた鼻背のラインが、手術後はまっすぐになりました。
下に垂れていた鼻先が、すっと立ち上がり、上に上がった様子です。

丸かった鼻先が、すっきりと高くなった様子です。
傾いていた鼻柱もまっすぐに立ったことが確認できます。

手術前は 鼻筋が左側に傾き、鼻先は再び反対側に折れ曲がっていましたが、
手術後は鼻筋が鼻先までまっすぐ下りていることをご確認いただけます。

鼻背が膨らみ鼻先が下がった典型的なワシ鼻が、手術後はまっすぐですっきりとした鼻になりました。
それでいて、鼻が低くなることも、大きくなりすぎることもありませんでした。

このように鼻背にプロテーゼを入れず、ハンプは最小限だけ削りながら鼻先を上に持ち上げると、
鼻が低くなることなく、鼻背のラインがなめらかになり、鼻先はすっと高くなります。

鼻背のラインに凹凸があるだけでなく、鼻背の幅にも不規則な凹凸がありましたが、
手術後はまっすぐな鼻背のラインになりました。

鼻背はまっすぐに、鼻先はすっと高くなりながらも、鼻が高すぎも小さすぎもしない、バランスの取れた姿です。