鼻シリコンの副作用、拘縮鼻を「耳介軟骨」で修正した実際の症例

鼻整形は他の部位に比べて
とりわけ副作用が多いという特徴があります。
初めての鼻整形から良好な経過を
得られればよいのですが、
✅ デザイン面での不満
✅ 鼻整形の際に選んだプロテーゼ
など、さまざまな理由によって
副作用が生じることもあります。
なかでも「シリコンプロテーゼ」の副作用は
種類が多岐にわたります。
代表的な副作用としては、
拘縮鼻が挙げられます。
拘縮鼻とは、
鼻の内側の瘢痕組織(線維化)や
プロテーゼ周囲の反応によって
鼻が上方へ引き上げられ、
短く、上を向いて見える状態をいいます。
拘縮によるお悩みを抱えて
鼻の修正手術を受けられた
実際の症例についてご紹介します。

PH:
35年前にL字型シリコン(オープン法)で隆鼻術を受けました
CC:
10年前から鼻が上を向き、
鼻筋の皮膚が凸凹になり、石灰化が疑われました
P/E:
- 鼻背の皮膚に凹凸があり、厚くなっています
- 鼻先の皮膚が内側にへこんでいます
- 鼻先が上を向いています
- シリコンが上に移動しています
CC:
シリコンと被膜を除去し、
鼻尖軟骨を剥離した後、
耳介軟骨でコルメラストラット+デローテーション移植を行い、
鼻背には同種真皮で隆鼻術を行いました。

写真Aでは、
「L」字型シリコンが鼻尖軟骨の間で
下に垂れ下がり、
鼻の中で鼻柱の突出として現れていました。
写真Bは、
シリコンと石灰化した被膜を除去した後、
上に引き上げられていた鼻尖軟骨も剥離して
広げた状態です。
写真Cは、
「L」字型シリコンと石灰化した被膜です。

耳介軟骨でコルメラストラットと
デローテーション移植を行った様子です。

<手術 Before & After>
手術前は鼻先が非対称に上を向き、
シリコンは斜めに傾いており、
鼻背はシリコンの石灰化によって
皮膚の凹凸が見え、触れても分かります。
シリコンの石灰化は、シリコンの周囲で
慢性炎症が進むにつれて
陰イオンが生じ、Ca++が
周囲に蓄積することで起こります。
石灰化とは、シリコンを包んでいる
被膜に石の粉のようなものがたまっていくことで、
皮膚が凸凹になり、薄くなります。
石灰化は、拘縮に伴って
よく見られる症状のひとつです。
手術前の写真では鼻先が非対称に見え、
ねじれて見えるのに対し、
手術後の写真では鼻の長さが十分に延び、
対称性がよくなり、
鼻背もなめらかで自然な状態です。

鼻柱と鼻孔の対称性もよくなり、
鼻先のへこんでいた皮膚もふっくらと
満たされた様子が確認できます。

手術後の様子では、鼻背の眼鏡の跡を除けば、
まっすぐでなめらかな鼻背のラインが
現れていることが確認できます。

手術後に鼻先が下がって自然になったことも
ひと目で分かります。

上を向いていた鼻先が自然に下がり、
不自然だった鼻先が
丸くふっくらと整っています。
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このように耳介軟骨を用いて
拘縮鼻を修正することができました。
拘縮鼻の原因もさまざまであるため、
症状別・原因別に合わせた診断と
手術プランを立てる必要があるという点
を覚えておいていただければと思います。