感染を伴う鼻プロテーゼ抜去の症例
感染を伴う鼻プロテーゼ抜去の症例

鼻プロテーゼの抜去を希望される方のなかには、シリコンプロテーゼが
鼻先の皮膚や粘膜を突き破り、感染を伴った状態で来院されるケースがあります。
こうした方は「L」 字型シリコンを挿入していたケースが多く、
ご自身の鼻が短いためシリコンで鼻の長さを出そうとして、
プロテーゼが皮膚を圧迫して突き破る症例が見られます。
プロテーゼが表に露出すると必ず感染を伴うため、
腫れ、 紅斑、圧迫感、 痛みなどが現れます。
感染が続くと皮膚と軟部組織が溶けて非常に薄くなり、
拘縮が進むにつれて鼻の変形が始まるため、
できるだけ早くプロテーゼと感染を取り除くことが重要です。
この患者様は 1年前に他院で計二回の手術を受けました。
しかし一か月前から鼻が腫れ、赤くなり、左の鼻の中から分泌物が出はじめました。
さらに鼻の圧迫感、頭痛も出はじめ、当院を受診されました。
写真でご確認いただけるように眉間が大きく腫れており、赤い内出血があり、左の鼻背ではプロテーゼが突き破りそうなほど透けて見えています。

左の鼻孔では、プロテーゼが透明に透けて見えています。
傷にかさぶたができていることから、プロテーゼが皮膚を突き破って突出した後、肉芽組織と粘膜で覆われたものと思われます。
左の鼻背は、感染により軟部組織が溶けて皮膚が薄くなった状態で、プロテーゼが皮膚を突き破りそうな様子です。
手術は鼻の中の切開から行い、
シリコン、鼻中隔軟骨、耳介軟骨、感染組織など、
問題の原因となるものをすべて除去しました。
左の改善前は、鼻筋が太く、鼻先が丸い状態です。
プロテーゼ、軟骨、被膜、 硬くなった組織などを除去し、
感染がなくなり、鼻筋と鼻先がすっきりと落ち着きました。

手術後の横顔でも自然な鼻先が形成されており、
拘縮や鼻が上を向く現象が起きていないことが確認できます。
この患者様は他院で4年前と5年前にそれぞれ、計二回の手術を受けました。
シリコンと耳介軟骨、鼻中隔軟骨などを用いた整形を行いましたが、
一か月前から右の鼻の中から分泌物が出はじめ、
腫れ、圧迫感、頭痛が現れました。
また、鼻が次第に上を向く拘縮まで生じたため、当院を受診されました。

右の鼻孔に肉芽腫が見られ、その奥にシリコンが透けて見える状態です。
つまり、シリコンプロテーゼが突き破って出た後、その周囲に
炎症組織である 肉芽腫が増殖して覆った形です。
手術はクローズ法 、 鼻の中の切開からアプローチし、傷跡を抑えて早い回復を図りました。シリコン、被膜、感染組織、硬くなった組織、耳介軟骨と鼻中隔軟骨などをすべて除去しました。

曲がっていた鼻筋がまっすぐに整い、丸かった鼻先もすっきりと改善されました。

突出していたプロテーゼと肉芽組織も完全に除去され、自然な仕上がりです。
側面の写真では鼻の長さが伸びた様子が確認でき、
鼻先がつんと整い、すっきりしました。
また、上を向いていた鼻が下がり、自然な様子です。