突出し感染を伴ったプロテーゼ抜去の症例 II

突出し感染を伴ったプロテーゼ抜去の症例 II
(Removal of infected tissue and protruded silicon implant)

プロテーゼが突出したり、腫れや圧痛を伴ったりする場合は、感染を疑う必要があります。
この感染によって被膜と 瘢痕組織が厚くなり、これが拘縮の原因になることがあります。
つまり、 鼻整形のあとに上記のような症状が現れた場合は、経験豊富な医師に
必ず相談し、早期に改善することが大切です。

この患者様は右の鼻の中にプロテーゼが突出しており、 突出したシリコンプロテーゼの周囲を肉芽腫が覆っています。
鼻背は腫れ、鼻筋は太く丸みを帯び、 プロテーゼが位置からずれて曲がっています。
鼻翼は拘縮によって皮膚が縮み、 鼻の穴が過度に露出しています。
鼻柱は傾いており、
左右の鼻の穴も非対称になっています。

患者様は修正手術を希望されましたが、プロテーゼが突出しているということは
鼻の中に感染が起きていることを意味するため、 修正手術よりも
まず、 プロテーゼ、被膜、瘢痕組織、感染組織を除去しなければなりません。
もしこのように感染がある状態で、 自家組織やシリコンを用いた
修正手術を行うと、感染が再発する可能性があるため、 注意が必要です。
手術内容は、鼻の内側の切開(クローズ法)で執刀し、
1) シリコンプロテーゼの抜去
2) 被膜と瘢痕組織の除去
3) 鼻先の軟骨を分離して、 derotation graftを行うことにしました。

左の写真は、 手術中に鼻先の軟骨を覆っていた厚い肉芽腫と瘢痕組織を除去しているところです。
右の写真は、除去したシリコン、被膜、瘢痕組織です。

手術前は曲がって厚みのあった鼻背が、 ほっそりとまっすぐに整っています。
また、鼻翼縁(alar rim)が上に引き上げられて尖り、鼻の穴が大きく見えていましたが、
手術後は alar rimが丸みを帯び、鼻の穴は隠れました。
鼻の中で突出していたプロテーゼはきれいに抜去され、 傷もよく治りました。

右の鼻の穴に突出していたプロテーゼ、肉芽腫、瘢痕組織を除去したあと、
鼻の穴や鼻筋、鼻柱など、 鼻全体の形が整い、
自然な左右対称になりました。

側面からも、 鼻先と鼻背がほっそりした様子を確認できます。
手術後、 鼻が上を向く拘縮は現れませんでした。
(No cephalic rotation, slimmed nasal dorsum and tip)
