拘縮鼻のシリコンプロテーゼ抜去
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シリコンプロテーゼによる鼻整形を受けた後、時間の経過とともに徐々に鼻が上を向き、 硬くなる拘縮が現れるケースは
かなり多く、約30%程度と報告されています。
シリコンプロテーゼによる隆鼻術を受けた後に拘縮が生じる原因と過程は、次のとおりです。
1) シリコンプロテーゼに細菌(Staphylococcus aureus)が付着して入り込む
2) 細菌によって炎症反応が持続する
3) シリコンの周囲を取り囲む被膜が徐々に厚くなる
4) 被膜に加えて瘢痕組織(scar tissue)が重なる
結果として、この過程で周囲の皮膚が縮み、鼻先が上を向く拘縮が発生します。

この患者様は12年前に某病院でシリコンによる隆鼻術を受け、
鼻先は鼻中隔軟骨で支柱を立てるオープン法の鼻手術を受けた方です。
鼻背はシリコンプロテーゼが左側に偏っており、バランスを失った状態です。
鼻柱と鼻先も同じように傾いており、
鼻先が上を向く拘縮鼻の問題もあわせて抱えていました。

シリコン、被膜、鼻中隔軟骨のコルメラストラットをきれいに取り除き、
鼻尖軟骨の再配置をクローズ法(intranasal incision)で行いました。
被膜がかなり厚く、鼻先の軟骨が上へ引き上げられて
鼻が上を向いた状態だったため、これを剥離して正しい位置に配置しました。

手術前は鼻背と鼻先が傾き、シリコンが外から見てわかる状態でした。
シリコン抜去と軟骨再配置の後は、鼻背も鼻先もまっすぐに落ち着いています。
拘縮のために正面から見えていた鼻孔も、かなり隠れるようになりました。



シリコンプロテーゼの抜去前は、拘縮によって鼻先が大きく上を向いた状態です。
プロテーゼ抜去後は鼻先が大きく下がって鼻の長さが伸び、
鼻筋もまっすぐに通った状態です。
鼻唇角も10度以上小さくなり、鼻先がすっと立ちましたが、
これは、上へ引き上げられていた鼻尖軟骨を剥離して
元の位置に戻す軟骨再配置が功を奏したことを示しています。